リクルートを辞めてよかったこと

わたしは今の会社に勤める前、リクルートライフスタイルという会社で営業の仕事をしていた。

媒体は旅行雑誌&サイトの「じゃらん」。

実はリクルートという会社は、契約社員が8割くらいを占めている(わたし調べ)。約3年半で「卒業」となり、卒業支援金の100万円をもらって新たなステージに進める「CV社員」というシステムだ。(今はちょっと変わったみたいだけど)

会社に残りたい人はもちろん正社員登用という道もあるのだけど、そこに全く未練がなかったわたしは、あっさりと卒業を選んだ。

 

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リクルートに入社したとき、我が家にはまだ断乳もできていない娘がいた。

高校教師をしている夫はちゃんと生活を支えてくれていた。

わたしには営業経験がなかった。

 

普通の人だったら、その状態で考えると「リクルートの営業職に応募しよう!」なんてことにはならないのかもしれない。

 

だけど、わたしはバカなのだ。

思いついたんだもの。仕方がないじゃないか。

 

リクルートで働きはじめてからは、案の定行く先々で「なぜそこまでして働くのか」と詰められる憂き目にあったのだけど、それはそれで悪い気はしなかった。

やっぱり、わたしはバカなのだ。

 

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最初の2年間は、吐きそうになるほど大変だった。(というか実際吐いてたかな)

簡単に言えば、それは自分の甘さと向き合う痛み。

環境のせいではないことに気がついていた。「がんばる」ことができない自分にイライラした。

子どもがいることを言い訳にしてしまえば楽だけど、それではバカの名がすたる。

せめて自分のなかにある「辞めたい」がなくなるまでは、わたしは「辞めない」。
そんなことを決めていた。

 

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3年目に入ると、自分でも「あれ?」と思うほど楽になった。

「リクルート」にではなく、「アベユキノ」に投資してくれるクライアントさんがいつの間にか増えていたのだ。

毎月のように九州で1位だ2位だと表彰され、ついには全国表彰をいただけるまでになった。

毎月の目標数字は月が始まる前に達成し、余った時間でクライアント企業の経営会議に出席したりして(笑)。

「アベちゃんが言うなら、その広告やってみよっか」と言ってもらえるようになる頃には、もはや暇すぎて定時の17時半を待って退社するようになっていた。

 

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そうこうしているうちに、わたしは自分のなかにあった「辞めたい」が、跡形もなく消えていることに気づいた。

順調だ。吐き気なんて微塵もない。

だから、わたしはリクルートを辞めた。

 

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日本マクドナルドの立て直しをしているスーパーマーケッターの足立光氏が、「順調だなと感じたら、仕事を変えるとき」というようなことをおっしゃっていた。
トップマーケッターになるために絶対にやってはいけない12のこと

これはリクルートを辞めてから読んだ記事だけど、奇しくもわたしはそれを実行していたことになる。

なんだかカッコイイじゃないか。

 

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そして、リクルートを辞めた今、実はまた吐きそうになるほど大変なことに挑戦している。(幸いなことにまだ吐いてはいない)

新しいステージで、わたしは明らかに成長している。と思う。

楽しくかつ楽だったリクルートを辞めて、本当によかった。

 

わたしが今度新しいステージに進むときは、きっとまた仕事が順調だと感じたときだと思う。

それまでは、日々吐き気と戦いながら「がんばる」ことにする。

それがわたしの、リクルートを辞めてよかったこと。